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コラム

公開日 2025.12.09 更新日 2025.12.30

二人だけで家族葬を執り行うことはできる?葬儀の流れも解説

近年は、高齢化や核家族化が進み、身内だけで故人を見送る家族葬を選ぶ方が増えつつあります。
そのなかで、「参列者が二人だけでも家族葬はできるのか」という疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

 

本記事では、二人だけの家族葬が可能かどうかをお伝えしたうえで、葬儀の流れも詳しく解説します。
「故人を静かに見送りたい」と考えるご家族が、最適な葬儀を行うための一助となれば幸いです。

二人でも家族葬を行うことはできる?

家族葬の参列者に明確な決まりはないため、ご家族が希望するのであれば、二人だけでも執り行うことは可能です。

 

近年では、単身や夫婦のみの世帯が増え、親戚や地域住民と家族ぐるみで交流する機会が少なくなっています。
このような背景から、同じ世帯の親族だけで葬儀を執り行うケースは増加傾向にあります。

 

家族葬を二人で行う場合は、準備や手続きの負担が大きくなる可能性があるため、葬儀の進め方を事前に確認したうえで、役割を分担しておくことが大切です。

家族葬に参列する人数の平均はどのくらい?

家族葬はご家族のほか、近しい親族や友人を中心に執り行うため、参列者は10~20人程度になるのが一般的です。
故人の親族や友人が多い場合は、数十人規模になることもあります。

 

なお、これはあくまでも平均的な人数に過ぎず、基本的には故人とご家族の意向に沿って喪主が参列者を決定します。
小規模な葬儀を希望するご家族の場合、10人以下で家族葬を執り行うことも少なくありません。
家族葬の参列者は、親族の意見も考慮したうえで決めることが大切です。

二人で家族葬を行う際の流れ

家族葬の流れは、参列者の人数に左右されません。
しかし、参列者がごく少人数の家族葬では、通夜を行わないのが一般的です。

 

二人だけで家族葬を行う場合の具体的な流れを、以下で詳しく見ていきましょう。

 

【二人だけで家族葬を行う際の流れ】

  • ①死亡診断書を受け取る
  • ②葬儀社に連絡する
  • ③遺体を安置する
  • ④葬儀社との打ち合わせを行う
  • ⑤納棺を行う
  • ⑥葬儀・告別式を行う
  • ⑦火葬を行う

①死亡診断書を受け取る

故人の逝去後は、まず医師から“死亡診断書”を受け取る必要があります。
この書類がないと、故人は法的に生存している扱いになり、葬儀や火葬の手続きを進められません。

 

死亡診断書は、故人の死亡を確認した医師が発行するものですが、死亡時の状況によって受け取り方が異なります。
たとえば、故人が病院で亡くなった場合は、死亡を確認した医師によって診断書が作成され、当日または翌日に受け取ることができます。
自宅で亡くなった場合は、かかりつけ医に来てもらい、死亡の確認と診断書の作成を依頼しましょう。
介護施設の場合は、提携している医療機関の医師によって、死亡の確認と診断書の作成が行われるのが通例です。

 

なお、故人が突然死した、または事件性が疑われる状況では、警察が依頼する監察医によって検案が行われ、死亡診断書ではなく死体検案書が発行されます。
この書類があれば、改めて死亡診断書を取る必要はなく、家族葬の手続きも問題なく進められます。

②葬儀社に連絡する

死亡診断書を受け取ったあとは、速やかに葬儀社に連絡しましょう。

 

故人の遺体は、衛生的な問題や感染症のリスクから、病院や介護施設では長期間保管してもらえないため、すぐに安置先に搬送する必要があります。
具体的な葬儀の内容が決まっていない場合でも、遺体の腐敗が進んでしまう前に安置先の確保と搬送を手配することが大切です。
なお、遺体の安置は自宅でも可能ですが、葬儀社の施設であれば設備や備品が整っているため、安心して任せられます。

 

早急に葬儀社へ連絡しておけば、故人の逝去から葬儀までを全面的にサポートしてもらえる可能性が高いので、初めて対応される方でも安心して手続きを進められるはずです。

③遺体を安置する

故人の遺体は、葬儀社の施設や自宅で安置するのが一般的です。
斎場や葬儀社の安置施設を利用すると、そのまま家族葬を執り行えるので、葬儀や告別式の際に遺体を移動させる負担が少なく、きれいな状態で安置できます。

 

自宅で安置する場合は、清潔な寝具やドライアイスなどの備品を揃えておけば問題ありません。
また、遺体の入った棺を搬入できるスペースが必要なため、特に自宅がマンション・アパートの2階以上の場合は、搬入経路を確認しておきましょう。
戸建ての場合も、上階に棺を運べない可能性があるので、念のため1階に搬入できるスペースを確保しておく必要があります。

④葬儀社との打ち合わせを行う

遺体の安置が完了したら、葬儀社の担当者と打ち合わせに入ります。
まずは参列者が二人であることを担当者に伝えたうえで、以下の点を確認してください。

 

【葬儀社との打ち合わせで確認するポイント】

  • 喪主
  • 家族葬の日程と場所
  • 宗教・宗派
  • 希望の予算・葬儀プラン

宗教に関して、先祖代々のお墓が管理された菩提寺(ぼだいじ)がある場合には、事前に家族葬を行う旨を相談しておきましょう。
菩提寺は伝統的な葬儀を重んじるため、承諾なく宗教的な儀式を省略した葬儀を行うことで、信頼関係が悪化する可能性があります。
その結果、納骨を断られたり、戒名をもらえなかったりするケースもあるので、菩提寺への事前確認は不可欠です。

⑤納棺を行う

家族葬当日は、故人の遺体を棺に納める“納棺”を行います。

 

納棺は、ご家族の立ち会いのもと、葬儀や告別式の数時間前に行うのが一般的です。
専門的な知識を持った納棺師や葬儀社のスタッフによるサポートを受けながら、故人の体をきれいに拭い、白装束に着替えさせて身支度を整えます。

 

納棺の儀式は、火葬の前にご家族が故人と触れ合える最後の時間となります。
故人が安らかに旅立てるよう、心を込めて対応しましょう。

⑥葬儀・告別式を行う

小規模な家族葬では通夜を行わないケースが多く、納棺後は葬儀・告別式へと進みます。
なお、通夜を執り行うかどうかはご家族で決められるため、希望する場合は葬儀社と事前に打ち合わせが必要です。

 

葬儀は宗教的な儀式として、告別式は故人と関わりのあった方々との社会的な別れの儀式として別々に執り行います。
ただし、近年は葬儀と告別式を区別せずに執り行う傾向にあります。

 

葬儀や告別式は、故人と最後のお別れをする時間です。
二人で故人を偲ぶひとときを、悔いの残らないようお過ごしください。

⑦火葬を行う

故人と最後のお別れをしたあとは、火葬場に移動します。
現地に着いたら火葬炉前で故人を見送り、火葬が終わるまで施設の待合室で待機するのが一般的です。

 

火葬が終わると、遺骨を骨つぼに納める“骨上げ”という儀式を行います。
骨上げの方法は地域によって異なり、関東では遺骨をすべて拾う“全収骨”が、関西では頭蓋骨や喉仏といった一部の遺骨を選んで拾う“部分収骨”が主流です。

 

こうして火葬から骨上げまでを終えると、二人だけの家族葬が閉式します。

二人だけで家族葬を行うメリットは?

二人だけの家族葬は寂しさを感じる一方、以下のようなメリットがあります。

 

【二人だけで家族葬を行うメリット】

  • メリット①故人をゆっくりお見送りできる
  • メリット②自由な葬儀を行える
  • メリット③葬儀の費用を抑えられる

メリット①故人をゆっくりお見送りできる

参列者の対応に追われることなく、故人を心穏やかな気持ちで見送れるのは、家族葬を二人で行うメリットの一つです。

 

参列者が多い場合、喪主やご家族は挨拶まわりに追われ、故人を偲ぶ時間が取れないことも少なくありません。
その点、二人だけの家族葬であれば参列者への対応が不要なため、落ち着いて故人を見送れます。

 

斎場に故人の写真を持参して、身内だけでゆっくりと思い出話に花を咲かせるのも一つの供養のかたちです。

メリット②自由な葬儀を行える

自由度の高い葬儀が行えるのも、二人だけで家族葬を行うメリットとして挙げられます。

 

通常、小規模な家族葬を行う場合でも、ご家族は参列する親族や故人の関係者など、周囲の目を意識して葬儀プランを検討しなければなりません。
そのため、古くからの慣習や宗教に従った葬儀を執り行うケースが多い傾向にあるのです。

 

一方、二人だけで葬儀を行う場合は、宗教的な儀式にとらわれず、自由な葬儀を執り行えます。
たとえば、故人が好きだった音楽を流したり、思い出の写真や動画を流したりすることもできます。

 

ただし、このような葬儀が可能かどうかは、依頼する葬儀社や斎場の状況によって変わるため、事前に葬儀社に相談しましょう。

メリット③葬儀の費用を抑えられる

二人だけで家族葬を行う場合、葬儀の費用を軽減できます。

 

参列者が多い葬儀では大きな斎場を予約する必要がありますが、二人だけの葬儀では最低限の広さがあれば執り行うことが可能です。
また、参列者の会食にかかる費用や、香典返しの返礼品が不要なので、葬儀費用を最小限に抑えられます。

 

なお、家族葬にかかる費用の目安は、40万~60万円程度です。
一般葬と異なり香典がないため、ご家族が葬儀費用の全額を負担する点に注意してください。

二人だけで家族葬を行うデメリット

二人だけで家族葬を行う場合にはメリットもありますが、デメリットも存在します。
主なデメリットは、次の2つです。

デメリット①親族からの理解を得られない可能性がある

二人だけで家族葬を行うことに対して、必ずしも親族から理解を得られるとは限りません。
これは、家族葬という参列者を限定した葬儀形式に批判的な方が、一定数いらっしゃるためです。
また「親族の葬儀には参列するのが当然だ」と考える方にとって、ご家族の二人だけで行う葬儀は受け入れがたい場合もあります。

 

このような不満を解消するためには、故人の意向を踏まえたうえで、なぜ二人だけで家族葬を行いたいのか? を、親族に誠意をもって説明することが大切です。
親族からの理解を得られれば、穏やかな気持ちで葬儀に臨めるはずです。

デメリット②葬儀後、弔問の対応に追われる可能性がある

二人だけの家族葬を行うデメリットには、弔問の対応に追われる可能性がある点も挙げられます。
葬儀に参列できなかった場合、直接お悔やみの言葉を伝えるために、後日弔問に訪れる方も少なくありません。
その際は、ご家族が個別に対応しなければならず、事前に場所や時間を指定しておく、また弔問辞退の旨を通知するといった対応も必要です。

 

弔問客(会葬者)への対応は、今後も良好な関係を続けていくうえで不可欠なため、真摯に対応することが求められます。

家族葬に親族を招くかどうか迷ったらどうする?

家族葬では、参列者や人数に明確な決まりはないとはいえ、親族を招くかどうかの判断は難しいものです。
以下では、家族葬に招く親族の範囲を決める際の基準を紹介します。

 

【家族葬に招く親族の範囲を決める際の基準】

  • 故人と同じ世帯の親族に絞る
  • 親等で絞る
  • 参列の人数で絞る

故人との血縁関係の近さや、参列する人数で絞ると、比較的招く方を決めやすくなります。
二人だけではなく、親族にも家族葬に参列してもらう場合には、紹介した方法を参考に招く範囲を決めるとよいでしょう。

家族葬を二人で行う際に押さえておきたい葬儀社の選び方

理想の家族葬を行うためには、葬儀社選びが重要です。
葬儀社を選ぶ際は、以下のポイントを押さえておいてください。

 

【葬儀社を選ぶ際のポイント】

  • ポイント①希望の葬儀を行えるかを確かめる
  • ポイント②信頼できるかどうかを重視する
  • ポイント③見積もりの内容が適切かどうかを確認する

ポイント①希望の葬儀を行えるかを確かめる

葬儀社を選ぶ際は、まず故人とご家族が希望する葬儀が実現できるかどうかを確認することが大切です。

 

葬儀の形式や規模、宗教者の有無など、求める葬儀のかたちは家庭によって異なります。
事前相談の段階でどのようなプランがあるのか、また柔軟に対応してもらえそうかを、葬儀社にしっかりと確認しておきましょう。

 

ご家族の要望にできる限り寄り添ってくれる葬儀社であれば、納得のいくお別れができるはずです。

ポイント②信頼できるかどうかを重視する

葬儀社を選ぶうえでは、信頼できるかどうかを見極めることも重要です。

 

葬儀の説明がわかりやすく丁寧であるか、また質問にきちんと答えてくれるかといった点は、確認しておきたいポイントです。
また、無理に高額なプランを勧めるのではなく、ご家族に寄り添った提案をしてくれる姿勢も、信頼性を判断する材料になります。

 

葬儀社の公式ホームページには、利用者の声や過去の実績が掲載されている場合もあるので、参考までに確認してみてください。
大切な方を亡くし、不安な気持ちを抱えている状況だからこそ、誠実な対応を行う葬儀社を選び、安心して葬儀の準備を進めたいところです。

ポイント③見積もりの内容が適切かどうかを確認する

見積もりの内容が明確で、どの項目にいくらかかるのかがわかりやすく明記されているかも、葬儀社を選ぶ際のチェックポイントです。
くわえて、必要なサービスと任意のサービスが区別されているか、追加料金が発生する可能性があるかといった点も、確認しておくと安心です。

 

ただし、1社の見積もりだけでは金額の妥当性を見極めにくいため、複数社から見積もりを取ったうえで、比較検討するのがよいでしょう。
内容が曖昧な見積もりはトラブルにつながるリスクがあるので、納得のいく説明が受けられる葬儀社を選ぶ必要があります。

二人だけで葬儀を行う場合の選択肢

二人だけの葬儀を希望する場合、家族葬のほかにも“直葬”や“一日葬”といった形式も選択肢として挙げられます。
それぞれの特徴は、以下の表をご確認ください。

 

【直葬と一日葬の特徴】

項目 直葬 一日葬
特徴 通夜・告別式を行わず火葬のみ行う 通夜を行わず、告別式と火葬を同日に行う
所要時間 2~3時間程度 半日~1日程度
費用 10万~30万円程度 30万~50万円程度
向いている人 シンプルな葬儀を希望する人 簡略的でも式を執り行いたい人

どちらも小規模な葬儀ではあるものの、式の流れや費用、所要時間が異なります。
できる限りシンプルな葬儀を行いたい場合は直葬を、簡略的でも告別式を行いたい場合は一日葬が向いています。

 

納得のいく葬儀を叶えるために、ご家族が希望する故人とのお別れのかたちを整理して選ぶことが大切です。

二人だけでも家族葬を執り行うことは可能

家族葬の参列者数に明確な決まりはなく、ご家族が希望するのであれば二人だけで葬儀を行うことも可能です。
また「故人を静かに見送りたい」という場合は、家族葬以外にも直葬や一日葬といった少人数向けの葬儀形式もあります。
故人やご家族の希望を叶えるために、葬儀の内容や費用、所要時間などを考慮したうえで、最適なプランを選びましょう。

 

「二人だけの葬儀に適したプランがわからない……」とお悩みの方は、大阪市内を中心に葬儀サービスを提供する、「家族葬おくりみ」にご相談ください。
創業140年のノウハウを活かし、家族葬をはじめとするさまざまな規模の葬儀のなかから、お客様に最適なプランをご提案いたします。

監修者

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川上 知紀

株式会社川上葬祭 代表取締役

<略歴>

創業明治10年の老舗葬儀社、川上葬祭の5代目
関西大学卒業後、テニスコーチとして就職。その後、家業である川上葬祭へ入社。
代表に就任以降、業界の異端児として旧態依然の業界改革に着手。その経営手法から葬儀社向け経営コンサルティングや、業界向けセミナー講演活動、一般消費者向けの「無料お葬式講座」を講師として17年以上、現在もなお続けている。

<主な著書>

あなたのお葬式

葬儀社だから言えるお葬式の話

(共に日経新聞社出版より刊行)

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