アートな空間と伝統の礼節。
芽吹きの春から新緑へと移ろう4月中旬、「家族葬ホールおくりみ」にて、浄土宗の形式による家族葬をお手伝いいたしました。急なご逝去で深い悲しみに暮れるなか、12名のご親族が集まり、故人様のルーツを大切に守りながら過ごした、濃密で温かな二日間となりました。
お客様からは、「急逝して悲嘆にくれていた時、電話からご親切に対応いただきました。会館の2階が本当におしゃれで、アート系の本が置いてある空間にいたら悲しみが和らぐ気がしました。韓国式の死装束を着せたいという特殊な要望にも対応いただき、感謝しています」という、環境と対応の両面で救われたという心温まるメッセージを頂戴しました。

お式の中で特に印象深かったのは、故人様のアイデンティティを象徴する「韓国式の死装束」でのお見送りです。特殊な形状や着せ方があるなか、ご遺族の「最後は自分たちの文化で送ってあげたい」という強い想いに応えるべく、スタッフ一丸となって準備を整えました。また、祭壇を彩るボリュームたっぷりの生花には、参列されたご親族からも「こんなに本物の花をたくさん棺に入れるのは見たことがない」と驚きと感心の声が上がっていました。

担当として最も心を砕いたのは、親族間の細やかな調整と、出棺時の段取りです。しきたりに詳しい親族の方とご遺族の間で意見が分かれる場面もありましたが、喪主様(長男様)が安心してお別れに専念できるよう、一歩引いた位置から状況を見守り、折に触れて適切なアドバイスを差し上げました。特に出棺時、5台のマイカーが連なる移動に際しては、言い出しにくそうにされていた喪主様の心中を察し、私共から率先して誘導の案内を行うことで、スムーズな出発をサポートいたしました。
最大の山場は、火葬場へ向かう途中の「自宅立ち寄り」でした。ご自宅前の道が非常に狭く、霊柩車が通れるか危ぶまれる状況でしたが、プロのドライバーの確かな技術で無事に玄関前までお連れすることができました。久しぶりに我が家の空気に触れた故人様も、きっと喜んでおられたことと思います。

「ここにいたら悲しみが和らぐ」。そんな言葉をいただける空間とサービスを提供し続けること。これからも、伝統的な儀礼への敬意と、現代的なホスピタリティを融合させ、ご家族の心に残る最高のお見送りを追求してまいります。

























